学校歯科医が学校の中で受け持つ仕事は、保健の三つの領域にまたがっている。すなわち、
歯科保健管理・歯科保健教育・歯科保健組織活動を学校はもちろん、地域社会を巻き込み、
関係者が連携を取りながら、バランスよく取り組んでいく必要がある
健康で生き生きとした生活を送るために、「健康なまちづくり、健康な人づくり」という
ヘルスプロモーションの理念に基づく活動が各地域で展開されています。
私たちは学校をヘルスプロモーション活動の重要な場と考え、学校保健における「保健管
理・保健教育・組織活動」を通じて子どもたちの歯・口の健康状態を改善させることが、児
童・生徒の「自律・自立」を促し「生涯にわたって健康で自立した生活を実践できる子ども
の育成」につながると考えます。
そのためには、まず家庭・地域社会(老人会、食生活改善推進協議会等)が生涯にわたる
歯・口の健康づくりというテーマを「生活習慣」確立の一つの手段ととらえ、学校と幅広く
結びつくことが大切です。歯科医師や歯科衛生士もまた、社会資源としての専門性を自覚し
学校現場でその役割を果たさなくてはなりません。地域の社会資源を学校の現場に生かすた
めに、それぞれの関係者が「みんなで元気に学校へ行こう!」という共通認識を持ち、現場
の特性を生かした活動を計画し実践することで、子供たち自身が将来の貴重な社会資源に育
ち、子どもたちと地域社会は「共生」の関係を構築することが出来ます。
家庭・地域社会、行政、歯科医師・歯科衛生士、そして学校が連携した行動を起こすこと
で、子どもたちのライフスキルが向上します。同時に、連携した行動自体により、それぞれ
の関係者も地域の中でエンパワーメントされます。このように、学校という場で地域の歯車
がうまく咬み合った時に、よりWell-beingな状態へとステップアップしていけると考えます。