学校歯科 夏ゼミ ミ〜ン ミ〜ン

          「みんなで考えよう!子どもたちの食」


           〜第10回熊本県学校歯科保健研修大会〜

 8月20日(土)午後3時から午後5時半まで、熊本県歯科医師会館で第10回熊本県学校歯科保健研修大会が開催されました。あいにくの雨の中、学校関係者、行政関係者、歯科衛生士、歯科医師の方々が、約40名ほど参加していただきました。「食べて笑って 口(幸)福に!」と題して、熊本市立春竹小学校の主任技師宇野宏子先生に食育について講演していただきました。

まず、食育についての基礎知識をおさらいしてみましょう。平成17年6月10日、第162回国会で食育基本法が成立し、同年7月15日から施行されました。この法律の目的は、国民が健全な心身を培い、豊かな人間性を育むことができるようにするため、食育を総合的、計画的に推進することにあります。この法律の全文は、内閣府ホームページ
http://www.cao.go.jp)でご覧になれます。


「食育」とは何でしょうか。食育基本法の中では、@生きる上での基本であって、知育、徳育および体育の基礎となるべきもの。A様々な経験を通じて「食」に関する知識と「食」を選択する力を習得し、健全な食生活を実践することができる人間を育てること。と説明してあります。食育基本法が制定された背景は、次に挙げられるようなことです。@「食」を大切にする心の欠如、A栄養バランスの偏った食事や不規則な食事の増加、B肥満や生活習慣病(がん、糖尿病など)の増加、C過度の痩身志向、D「食」の安全上の問題の発生、E「食」の海外への依存、F伝統ある食文化の喪失。

 講演の中では、これらの問題について、「気づき」を起こさせるために、来場者同士に日常の食生活に関してテーマを決めて議論を進めました。「子供のとき食べたおやつは何ですか?」「あなたの食生活は、ランクをつけるとどの位ですか?」「食事の目的を上位から順番に挙げると、どうなりますか?」などの質問を通して日常の自分の食生活について考える時間を作り、食育を自分の問題として認識するようにしました。学校での、子供たちに対する食育では、児童生徒の朝食欠食状況、子供が食事のときに誰と食べているか?肥満傾向児の割合、などを示しながら、子供の食事についての問題を話し合いました。
 食育につて、これまでも食品安全委員会、文部科学省、厚生労働省、農林水産省などが、中心となっていろいろな取り組みを進めてきました。また、地方公共団体や民間団体においても、自発的な取り組みが行われてきました。そして今年度、食育基本法が成立し、各組織が協力して取り組むような枠組みが出来上がりました。


食をめぐる問題とは何でしょうか。朝食の欠食については、先に述べたように、児童にも見られる問題ですが、全年齢を通して見ても、20歳代で約30%と高率に見られます。疾病との関連についてみますと、生活習慣病の増加が見られます。BMI25以上肥満者は、昭和58年から平成15年まで、増加傾向があります。糖尿病患者の推移について、平成9年から平成14年まで、増加傾向にあり、「糖尿病が強く疑われる人」と「糖尿病の可能性が否定できない人」の合計は平成14年で1620万人(推計)となっています。代謝機能の不調和でおこる高血糖、高血圧、高脂質といった臨床症状は、内臓脂肪型肥満に原因があると考えられており、メタボリックシンドロームと呼ばれています。根本的な問題の解決には、食生活の改善と運動習慣の徹底などの生活習慣の改善が必要となります。
 講演後、食育に関連したQ&Aを行い、私たちを取り巻く食生活環境について、楽しく学びました。惜しむらくは、学校歯科医の先生のご出席が、少なめであったことが残念でした。

(学歯 桐野 美孝)



児童生徒の朝食欠食状況

平成12年度児童生徒の食生活等実態調査



子どもが食事の時に誰と食べているか

子ども(未就学児から中学生)だけで食べる孤食の増加。
子どもが朝食を一緒に食べる者。(平成5年国民栄養調査)



肥満傾向児の割合

肥満傾向の子どもが増加している。(学校保健統計調査)



食育クイズ(あなたは、何問できますか?)

@熊本には、下を歩いていたおじいさんが当たって死んだという、石のように硬い「じじうっちゃぎ梨」という伝説の梨がある。×「ばばうっちゃぎ梨」は本当にある。

A枝豆は大豆の若いものである。○

Bインドのカレー粉は緑色をしている。×カレー粉はインドにはなく、イギリスで作られ、インスタントカレールーは日本で作られた。

C台所のごみの中身で一番多いのは果物の皮である。×手つかずの食品が14%くらいある。

D大豆の自給率は約30%である。×3%

Eダムに住むヤマメは、サクラマスに変身し、巨大化する。○

F缶詰は、ナポレオンが募集した発明コンクールの優勝作品である。○

G日本茶と紅茶、ウーロン茶は、どれも元は同じ ○

Hにんにくは、ビタミンAをパワーアップさせる。×ビタミンB1

IビタミンB1が不足すると、切れやすくなる。○

J味を感知する味蕾の数は、中年になると子ども時代の半分に減る。×3分の1

K枕崎で取れるかつおと焼津でとれるかつおでは、枕崎の方が油が乗っている。×かつおは黒潮に乗って春から北上し(上り鰹)肥えていく。秋になると南下して(下り鰹)やせていく。

L日本酒は凍るが、焼酎は凍らない。○

M奈良時代の盛装には、箸を身につけることになっていた。×モンゴルの盛装には、箸ケースがついていた。

N春の七草の中の「すずしろ」は、ぺんぺん草のことである。×大根のこと

Oからすみは、中国から伝わった。×南蛮渡来。地中海周辺に同様のものがある。形が唐の墨ににているから「からすみ」という。

P韓国には栗でつくるこんにゃくのような食品があり、実は熊本にもある。×栗ではなく、どんぐり。人吉球磨地方にある。

Qナスの種類は多いが、白いナスもある。○

Rにがうりは、きゅうりの5倍のビタミンCがある。×10倍

Sかぼちゃはカンボジア原産なので、かぼちゃ。×ポルトガル人がカンボジア経由で持ち込んだ。原産は中南米。

21みょうがの名前は、自分の名前させ忘れてしまうくらいだったという釈迦の弟子茗荷の墓から生えてきた、という伝説に由来している。○

22ももの一番甘い部分は、種のまわりである。×頭(枝の付け根と反対側)が一番甘い。

23フランスに栽培を広めるために、マリーアントワネットがその花を髪飾りにしていたのは、トマトの花である。×ジャガイモの花。ジャガイモの栽培のおかげで、ヨーロッパの人口は急激に増えた。

24鰹節には雄節と雌節があり、オスメスで作り方が違う。×背側と腹側に分け、背側を雄節、腹側を雌節といい、用途が違う。

25食品添加物に使われる天然色素は、植物性のものだけである。×コチニールやラック色素は虫からとったもの。

26ニンニクに含まれる「アホエン」という成分は、脳を活性化し、記憶力アップや物忘れ防止など、頭が良くなる効果がある。 ○ ナマの状態では含まれない、100℃以下の油で調理することで、引き出すことができる。